レジオネラ菌って何?
家庭用の循環式浴槽で感染し、その危険性が恐れられたのが『レジオネラ菌』です。
実は、意外に長い歴史があるのです。1970年代にはすでにその存在が確認されていました。
なぜ、そんなに恐れられるのか? 理由は簡単です、死者が発生する恐れがあるのです。
しかも、菌の有無は特殊な細菌培養検査をしないとわからないのです。
色・匂いなどでは判らないのです。「あ!いた!」というわけにはいきません。
レジオネラ属菌が検出され、一般細菌検査をして「異常なし」ということで営業を再開した日帰り入浴施設がありましたがとんでもない話です。
ここ数年でレジオネラ菌による死者はかなりの数に上っています。
自然界の土壌や淡水に存在しています。人から人への感染はしません。
レジオネラ菌と一口に言っても大まかには二種類あります。
比較的症状の軽いポンティアック熱と、死者が発生する恐れがあるレジオネラ肺炎です。
その名の通り肺炎の一種なので普通の肺炎の治療方法が取られることが多いのです。
一般的な発生源とその身近さ
よく言われるケースがろ過機の衛生管理が行き届いていなくて発生する場合です。
一般的には『循環式浴槽』等で繁殖した菌が、ジェットバスや打たせ湯等で発生するエアロゾル(霧状の飛沫と考えてください) によって空気中にばらまかれ、それを吸引して感染することが多いようです。
ただ、当然全てのその手の設備が悪いわけではありません。 きちんとした衛生管理をしていれば基本的には問題ないと思います。
ただ、泡風呂系の設備がなくても、お風呂にザブンと入っても泡は発生します。
最近では、かけ流しの温泉でも検出されたという報道もあります。
温泉場でなければ無関係かと思うかも知れませんが
ビルの空調用の冷却塔から飛んでくる水(頭上から霧のように落ちてくるアレです)でも感染します。
外国では、ショッピングセンターにデモ様に置かれていた循環式浴槽からですら感染した例があります。
家庭用の加湿器も感染源となります。 恐ろしいものなのです。
噴水も「マイナスイオンがいっぱい」と喜ぶのも良いですが、レジオネラ菌の可能性も決して0ではありません。
でも、こればっかり考えていると「交通事故に会うといけないから、外出は一切しない」レベルになります。
感染者の多くが高齢者や病人(特に呼吸器系)等の抵抗力が弱い方たちです。
つまり『健康で、抵抗力があれば感染の可能性はグッと低くなるのです。』
立ち入り検査で、保健所が温泉に関して特に確認をするのが
(カッコ内は当館の状況です)
ろ過循環をしているか。(一切していません)
野天風呂があるか。(あります、が、周囲に土はありません)
泡風呂やジェットバス等の設備があるか。(ありません)
飲用温泉水の水質検査を受けているか。(毎年、受検し、飲用許可を取得しています)
『換水』(完全な入れ替え)清掃を一定の周期で行っているか。
(かけ流しなので常時新鮮な温泉が浴槽に満ち溢れています。
定期的に塩素殺菌もしています。もちろん換水清掃もキチンとしています。)
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