一人旅歓迎の宿

安全な入り方

安全な入浴方法なんて見ると少々大げさに見えるかもしれません。
でも、入浴事故の死亡者は、交通事故の死亡者数より多いのです。
基本的な事ですが、改めて安全な入浴方法について述べてみます。

入る時はかけ湯をしてから入りましょう。

かけ湯をしてから入りましょう。
当館ではシャワーヘッドからも新鮮な温泉が出ます。
熱すぎないように調節して充分に身体をなじませてから入りましょう。
かけるときは心臓に遠いところから掛けていくのが基本です。
熱いお湯に入ると最初の3分ほどで血圧は一気に上昇します。
交感神経が緊張して皮膚の抹消神経を収縮させるからです。
それにより心臓に戻ってくる血液量が急に増えて、心臓に負担がかかるのです。
かけ湯をせずにいきなり熱いお湯に入ることの危険性がここにあるのです。

半身浴(腰湯)をお勧めします。

身体が温まると血管は広がるので血圧は低下します。
しかし、入浴中は温泉の水圧が心臓への血液の還流を促進しています。
ですから さほど血圧は下がりません。
単に温まるだけならば膝下浴でも足湯でも充分です。

当館の場合、浴槽から温泉が溢れていますから浴槽のそばに座っていても体は温まります。
でも、せっかくの温泉ですからある程度浸りたいですよね?
ならば、半身浴(腰湯)をお勧めします。

なぜ全身浴はあまりお勧めしないのでしょう?

浴槽に浸ると、水面からの深さに比例して体表に水圧がかかります。
入浴中は全身浴の際に一番感じます。
脂肪層の厚さや筋肉質か否かにより個人差はありますが腹部で3〜5センチ、肋骨で囲まれた部分でも1〜2センチは水圧により凹みます。
全身浴により水圧がかかる
  ↓
お腹が縮む
  ↓
横隔膜が押し上げられる
  ↓
肺の容量が減る
 ↓
一回の呼吸で取れる空気の量が減る
  ↓
空気不足を補うために呼吸の回数が増える。
  ↓
心臓の負担が増える。

つまり、心臓の弱い方にとって全身浴は禁物ということです。