一人旅歓迎の宿

鹿教湯温泉について

その名の通り、『鹿』が『教』えたという伝説のある温泉です。
古くから湯治場として知られていました。
当館に保存している『信州 鹿教湯之栞』(おそらく大正時代)に掲載されている宿は7軒(今は30軒以上)。

 『宿泊料は一圓、七十五銭、五十銭の三種にして此の他各旅館自炊の設備あり
左の(縦型の栞)料金一般の規定なり 席料一人一日十五銭、九銭、六銭
夜具料一組十五 銭、九銭、六銭・・・』  

今の料金と比べると驚くべき金額です。
交通機関の案内に至っては、人力車と馬車について記載されているのです。
「まぁ、あの頃は・・」と納得はしますが、やはり驚きます。

その頃は、それぞれの宿に浴場などなく、大湯(現在の文殊の湯の場所)に通っていました。
それでも、さほど不自由さを感じることはなかったかも知れません。

薬師堂を正面に臨む『湯端通り』に全ての宿が面していたのです。


つまり、湯端通りにしか宿がなかったのです。
湯端通りは狭く、決して便利な道路ではありませんが、当時の7軒の内5軒が現在も同じ場所で営業しています。
かめやさんは鹿教湯病院のすぐ前に、かどやさんはバス通りを隔てた反対側に、それぞれ移転して営業しています。
しかし、両家ともに昔の風情ある木造の建物は湯端通りに残されています。

当館の玄関は湯端通りに面しております。玄関は木造三階構造の古い(ボロイ)建物です。
奥に細長いので、狭いわりに車の往来の多い湯端通りから入館し、客室について外を眺めると殆どの方が景色の豹変に驚かれます。
高級・豪華で満足するのも温泉場の有り方だと思いますが、当館は手ごろな料金でのんびり静養療養していただきたいのです。

高級・豪華を望む方に満足していただける宿であるとは思いません。
のんびり静養、療養することを望む方に適した環境が当館の特徴です。