ちょっと小難しそうな書名ですが、内容はわかりやすく書かれています。
以前、クアハウスで見かけて、ちょっとめくってみたら判りやすく書かれていたので購入しました。
『温泉はどのようにして体に効くのか』で温泉が体に及ぼす好影響などに触れ、
『温泉治療の現場から』 では各種の病気を治すための温泉療養の方法などを記しています。
「温泉は使い方次第では体の機能を正常化させる」そんな実感を持たせてくれる本です。
著者が上田市出身なので、『鹿教湯温泉』という言葉が何度か出てきて、それだけで嬉しかったりして(笑)
正直なところ、書店でペラペラとめくってみた時は一瞬戸惑いました。
年号や書物の名や地名人名等々が、歴史の教科書を思い出させたからです。
おまけにカタカナの地名・人名が所々見られて・・・。
歴史の書物と・カタカナの地名・人名の並ぶ本の苦手な私は少し思い切りが必要でした。
英米文学科卒なんですけどね (笑)
これは、先の『わかりやすい』という表現には個人的に若干無理があります。
しかし、広く国内外の温泉の文化史にも関心がある方にはうってつけの本でしょう。
浅く広く温泉について書かれたとても面白い本です。
外国には、豚が温泉を発見した伝説があるなんて、この本を読むまでは知りませんでした。
内容が現場の感覚に近いせいか、興味深く読みました。
また、「うちもさらに様々な情報を公開しなければ」と感じさせられました。
私にとって気楽に読むという本ではありませんでした。
一つ一つ注意し、確認しながら読む、そんな本でした。
少し集中して読みました。
日本経済新聞に取材と掲載をしていただいた年の末、日経ムックということで発売されました。
かけ流しを前提とした取材記事をまとめたものなので良質な温泉が豊富に紹介されています。
『新・日本百名湯』の取材でお目にかかり、限られた時間ながら色々お話をさせていただいた方の本です。
○か×か、正か誤か、といった風な感じにハッキリとした文で構成されています。
実際に温泉の話をしている時は、とても熱く語られます。
「温泉好きなんだなぁ〜」と思える方でした。
新書版の温泉関連の本での知名度という点では、頭一つ抜けているのではないか?と思える本です。
楽しそうな書名ですが、ページをめくるとセンセーショナルな内容で始まります。
また、公共温泉だからといって必ずしも悪いわけではない、という内容もあります。
その後『これは、温泉ではない』
という本も出ています。
入手はしましたが、未読です。
☆『温泉力』松田忠徳
”最近の温泉行政も含めた温泉業界のあり方を含めた、温泉の利用のされ方に警鐘を鳴らしている”
そんな、『今・最近』に話の基準を据えた本である上記『・・・ゼミナール』とは支点の置き方が異なっています。
『公共温泉』『ふるさと創生』といった言葉の印象のない本です。
頻出する単語に今的な要素を比較的感じません。
古くからの温泉の言葉で満たされた感のある本です。
”少し衝撃的な表現に満ちた温泉本”に慣れた私は「昔の本かな?」と、初版年を眺めてしまいました。
表紙も意図的に古い感じのデザイン?となっています。('02初版)
本文も良いですが、約6ページにわたって記されている『コラム:湯治の実際』も面白いです。
色々な地域の湯治の概念の違い、湯治の期間についての違いの記載などは興味深いものもあります。
アクセント的に刷り込まれている、温泉街の昔の鳥瞰図も中々面白いです。
☆『温泉科学の最前線』
日本温泉科学会 西村進 編
理系には程遠い脳みその私には難しかったです。
しかし、いわゆる普通の温泉の本ではとても物足りないという科学・化学に明るい方にはお薦めです。
まぁ、温泉地を巡ってどうのという類の本ではなく、むしろインドア的な温泉の本です。
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